2015.05.25 Mon

ダイレクト出版

会社はなぜ潰れるのか?

To: ダイレクト出版のみんなへ

From: 小川忠洋


週末、東京出張に行ってきました。

その中で、数ヶ月前に7つの習慣研修をしてくれた

FCEducationの会長の石川さんと食事をして、

とてもオモシロい話を聞いたので、みんなにも

シェアしたいと思います。


マネージャや役員の何人かには、

オススメしたんですが、[戦略参謀という本があります]

事実を元にしたビジネス小説なのでとてもオモシロく読める本です。


この本を書いたのは、紳士服の青木とかの

建て直しをした、稲田さんという人なんですが。

(彼は元マッキンゼー。マッキンゼーで、コンサルばかりしないで

現場に入って建て直しをやろう!という企画を出したら、

おれがやる!おれがやる!で大前研一さんとかもやると言いだし、

結局、やりたい人が多すぎて企画倒れになったという伝説の持ち主。

その後、その企画を自分でやるために独立したそうな)


FCEの石川さんは稲田さんと知り合いで、

経営塾みたいなのに参加したそうです。

その時に、オモシロい議論をしてて、、


「会社が潰れるのは何が原因か?」


という議論を参加者みんなでワイワイやってたそうです。


さて、みなさん。


1分でいいので考えてみてください。


会社が潰れるのは何が原因か?




強い競合が出てくるからか?


・・・


ポジショニングの問題か?


・・・


商品に独自性がなくなるからか?


・・・


変化についていけなくなるからか?


・・・


自社の文化や「らしさ」を見失うからか?


・・・


なんでしょう???



稲田さんの答えは、

とても興味深いものでした。


会社というのは生まれた時に、

創業者が、あらゆる試行錯誤をくり返して

成功パターンを見つけます。


試行錯誤は違う言葉でいうと、

「PDCA」です。

Plan:こうやれば上手くいくかな?

Do:やってみる

Check:上手くいかない

Action:改善してみる


みたいな。


創業者は会社の創業時にPDCAを頭の中で、

ぐるぐる、ぐるぐる回して成功パターンを

掴んでいき、会社を成長させます。


しかし、会社がある程度、

成長すると、創業者1人では、

事業を見られなくなってしまいます。


そこで、部下に仕事を委託します。

この辺、寺本さんが事業部門合宿で

プレゼンした内容とほぼ同じです。


そして、会社を成長させるには、

部下にも同じように

PDCAサイクルを回させなければいけません。


そのためには、創業者は

部下がキチンとPDCAを回しているのを、

ウォッチしなければいけません。


それをウォッチしなくなって、

PDCAが回らなくなるから、

会社は潰れるというのが稲田さんの主張です。


PDCAが回らなくなると、

市場と(お客さんとの)会社の乖離が起きます。

その結果、出してる商品がマッチせずに

どうも売れないとか、価格が高くできないとか、

そんな様々な事が起きて潰れてしまうと。。。


※ちなみにこのPDCAサイクルを回す

スピードこそが、ウチのBASICSで言う「スピード」です。

こんなイメージをしてもらうと良いと思います。

PDCAサイクルは、ガチャガチャみたいなもんです。

一回、回すと一個、景品がでてきます。(経験知という景品です)

そして、このガチャガチャは何回でも好きなだけ

回すことができますが、ただし、時間は限られています。

景品の中には、数億円の価値がある景品がまざっています。

さぁどうしますか?もちろん、ひたすら、

それこそ腱鞘炎になるくらい回しまくるでしょう(笑)

そんなイメージです。


ところで、この話のオモシロい所はここからです。


じゃあ、創業者がPDCAをウォッチしなくなって、

会社が危機に陥る時は、いつなのか?


一番起きやすいのが、、、


なんと、成長期だそうです。


つまり、成長期は、ガンガン成長しているので、

そういう小さな問題に気づかない、、、

あるいは無視してしまう、、、という傾向があるそうです。


全体で見れば売上がどんどん上がっていると

既存事業が弱くなっていても、

売上アップの熱狂でかき消されてしまいます。


フランチャイズ系のビジネスに良くあることですが、

既存店舗の売り上げや収益性は下がってきているのに、

新規店をがんがん出店していて、全体で上がっているから

問題がかき消されてしまう。あるいは見たくないので無視してしまう。

という傾向です。


おお!


それって今のウチじゃね?(◎_◎;)


と思いました。ここ1,2年、全体での売上は

毎月右肩上がりで伸びています。なので、

小さな問題に気づきずらくなっています。


たとえば商品の品質が落ちてるとか、

マーケティング、キャンペーンの質が落ちてるとか、

PDCAを回してないので、「経験知」が

全く貯まっていないとか、、、


「経験知」を貯めるには、

自分たちがした施策の結果を

「文書」に残すことが大切なんですが、


売上がどんどん上がっているので、

「文書を書く」なんて悠長な事はやってられん。

となって、「経験知」が貯まらない。


そして、ある日、モノゴトが上手くいかなくなったとき、

経験知や分析力がないので、何をしたら良いか分からず、

衰退していく・・・


これって典型的なパターンだそうです。


・・・


衰退したいですか? 

もちろん、したないですよね。


成長カーブを連続で延々と

続けていきたいものです。


そのためには、ぼくらの基礎体力、

足腰を強くする必要があります。

今やっていることをそのまま流さずに、

経験知としてい自分たちの中に蓄積していく

必要があります。


野球やサッカーなどのスポーツでも同じですが、

基礎体力を作るためには、とても退屈なトレーニングが

必要です。この退屈なトレーニングをサボって、

試合だけで活躍しようと思っても無理ですよね。


ぼくらにとって

退屈なトレーニングとは、何でしょか?


どうすればPDCAがまわるのか?


考えてみてください。