2017.06.12 Mon

ダイレクト出版

反対意見を主張しないならコミットせよ− 2


To: ダイレクト出版のみんなへ

From: 小川忠洋


(※「反対意見を主張しないならコミットせよ−1」から続き。)


じゃあ、どうやって気分を害さずに異論・反論を言うか。

まず、第一に異論・反論を出したくらいで

気分を害するような器の小さな人間は無視すること(笑)


そうじゃん?


反対意見を言ったくらいで

機嫌悪くするようなヤツってただのバカでしょ?

そんなヤツのご機嫌を取っても意味ないっしょ?

まともに相手する必要ないっしょ?


そう。

だから気にせず不快にしてやればいいのよ。

それが、上司だろうが部下だろうが同僚だろうが。


小さな人間をまともに相手にする必要はないでしょ(笑)



そして、もう一つは、ケネディの言葉を思い出す。


「誰かの気分を害するような事を言ってないなら、

 あなたは何も言ってないに等しい」(笑)


逆に考えれば、誰かの気分を害するなら、

それはスゴく良い意見、鋭い異論だってこと。

自信を持った方が良い。


この辺の、感情処理ができなければ、

エクセレントな事業を創ることなんてできないし、

エクセレントな事業を経営することもできない。


だから、ちょっと喧嘩するくらいでちょうどいい。

目の前の事に真剣に取り組んでいれば、

喧嘩が発生することだってあるでしょ。


喧嘩というと言葉が的確じゃないけど、

「対立」ね。意見の対立ってのは、素晴らしいことよ。




ちなみに英語では

Devil's advocate(悪魔の弁護人)

という言葉があって、どいういう意味かと言うと、

議論の最中に、自分は本当はそうは思ってないけど、

それが自分も正しいと思ってはいるけれど、

あえて、その意見に反論、反対する

というのを、悪魔の弁護人という...


よくアメリカ人と話していると、

「そこを、あえて悪魔の弁護人をすると、

 こういう場合はどうなんだ?」

みたいな会話がよくあがる。


それくらい、異論・反論というのが

価値があるという土台ができあがっている。

(ちなみに欧米人だって異論反論で感情が高ぶるのは一緒。)


良い決定は、常に、良い気分から生まれるもんじゃない

良い決定は、意見の対立など、不快な思いから

生まれることも、とっても多い。


なのでわれわれは、プロとして、

その「不快」に熟達しないといけない。



しかし、対立ばかりしていればいいってもんじゃない。

対立の後、生まれた「決定」には個人的には、

それに反対でも、従わないといけない。


例えば、サッカーやバスケなどのスポーツで、

タイムアウトで攻め方を議論したとする。

チームは相手の左サイドが弱いから、

左サイドから攻めるべきだという話に傾いている。


あなたは右サイドが弱い事を知っている。

(ここで異論を出さなかったらどうだろう?

 かなりチームにダメージを与えるんじゃないか。)


そのため、

「右サイドもかなり弱いから右をつくべきだ」

という異論を表明した。


それに対して、チームで話あった結果、

左サイドのメンバーが足が速く瞬発力が高いから、

やはり左サイドから攻めようという事に決定した。


あなたの本当の意見は「右サイド」だけど、

この場合、チームで「左」と決定したんだから、

あなたは「左サイド」からの攻撃を

100%支持しないといけない。


当たり前だよね?


ここで、「いや、おれは右サイドだから」つって

自分だけ右サイドを攻めに行ったらチームはボロボロだ。



当然、自分の意見と違う決定が出たとしても

それには100%従う。

そのためにも、決定プロセスで

自分の意見(ポジション)を表明しておく

と言うことになる。


スポーツで例えると、当たり前のことだけど、

実際のビジネスの会議では、


・異論を表明せず、

・決定後に不服従or手抜きをする


なんて事が、本当によくある...


なので、素早い判断、決定をして、

より強いチームにするためには、

この話のタイトルが全てだ。



「反対意見を主張しないならコミットせよ」


議論の最中には、異論反論があるなら

自分のポジション(意見)を明確に表明して

決定したら、自分のポジションと違っても、

それに100%コミットする。


みんなを不快にさせるヤツこそが

有能でチームに貴重なメンバーかもしれない。