2016.05.31 Tue

ダイレクト出版

反射するな考えろ

To: ダイレクト出版のみんなへ

From: 小川忠洋


「仕事が早い」のと「仕事に反射してる」のは違います。

目に見える行動としては、どちらも同じく

素早く仕事をしているように見えますが、中身は全く違います。


あなたも心当たりないか考えてみてください。


ウチで働いている人は大抵、仕事が早い人です。

ベーシックス (Direct Publishing Groupで共有する価値観)

「スピード」とあるくらいなので、

ぼくらがスピードを重視してるのは言うまでもありません。


ただ、スピードが早いって言うのは

ただ単に作業を早くやるってこととは意味が違います。


無駄な作業をどれだけ早くやったところで、それに価値はありません。


ポイントは、価値を生み出す仕事、

優先順位の高い仕事を「素早く」やることで、

これは、「考えて」「判断する」必要があります。


仕事の早い人には2つのタイプがいます。


それが、冒頭に言ったことでもありますが、

2:8で早い人と反射的に早い人です。


2:8で早いというのは、

自分の仕事の目的や責任を理解して、たくさんある業務の中から、

重要な2割を素早くガンガンやっていくタイプです。


あるいは、「主体的に早い」と言うこともできます。

主体的に早いというのは、自分の頭で考え、判断して

やるべきことを素早くやるという意味です。


一方で「反射的に早い」というのは、

膨大な仕事の中から重要な2割を見出すことなく、

片っ端から、どんどんやっていくタイプです。


あるいは主体的に早い人に対して言えば、

優先順位を考えて判断することなく、

思い付きを、日々、ひたすら実行するタイプです。


んで、どちらのタイプも、仕事の初歩では、そんなに問題ありません。


つまりは、1プレイヤーとしてチームに参加している場合は、

もちろん、2:8で早い人のほうがいいには決まってますが、

反射的に早い人は大抵、頑張り屋なので、

ひたすら作業を完了させていきますから、

最初のステージではそんなに悪くありません。


ところが、成果を出して、と言うか成果を出せば出すほど、

より高いレベルの仕事や責任が求められますが、

そうなった時に、大きな「差」がでてくるわけです。


つまり、反射的に動いていた人は、

突然、何をやるべきか「判断能力」が付いてない、

あるいはその能力の経験値が低い、、、

ということに気づかされます。


反射的なタイプが成果を出せていたのは、

上司がやるべき仕事を「判断」していたからで、

自分自身で判断する状況になると困るわけです。


一方で、常に主体的に自分の頭で考え判断していれば、

判断の経験値が積まれて、仕事の責任範囲が大きくなった時も

それなりの準備ができてるわけです。


反射的なタイプによくあるのが、ジャスト・アイディア症候群です。


まぁ、ぼくも人のことを言えたタチではないですが^^;


つまり、思いつきを片っ端から実行していく。

寺本さんが昔、事業部門合宿で話してたように

PDCA >PDCA> PDCA ではなく

JD>JD>JD(Just idea, Do)の繰り返しって感じですね。


それから反射タイプが常に頭の中を占めているのは

もっとも最近の出来事や情報です。

一番、最近起きた出来事や、最近読んだ本に

「反射」しているわけです。


その出来事に対し、

今、対応すべきなのか?

その情報に対し、

今、やるべきなのか?


と、一歩立ち止まって考え、判断することなく、

ただひたすら実行してしまうってことですね。


反射タイプは初期は人より早く結果を出しますが、

残念ながらそれっきりでそれ以降は伸びようがありません。


仕事が早いことはトッッッッッても良いことですが、

「反射」しているなら、それは仕事が早いって言えるのでしょうか?


「げ?オレ、反射してるかも!?」


と思った方、安心してください。

これは、誰もが心当たりがあることです(笑)


大切なのはバランスですから。

思考や判断ばかりに偏ると、

今度は実行力のない評論家みたいなのが出来上がりますから。


大切なのは「意図的に」仕事をすることです。

反射を減らして「意図的に」仕事をすることです。


PS:

ちなみに脊髄反射って言葉がありますが、

これは外部からの刺激に対して脳を使わずに反射的に体が動くことを指していて、

「頭を使わないで反射的に仕事をする」って言うメタファーでも使われます。

つまり反射ってのは人間の脳を使わなくても動物でもできるってことです(笑)