2015.08.24 Mon

ダイレクト出版

NetFlix

To: ダイレクト出版のみんなへ

From: 小川忠洋



研修の一環で

シリコンバレーのネットフリックスという会社を

見学に行きます。(ほかもありますが)


んで、このネットフリックスという会社、

どんな会社かというと、要はツタヤみたいな会社です。

その昔、昔、レンタルビデオのツタヤみたいな、

「ブロックバスター」という会社がありました。


この会社はもろツタヤで(まぁツタヤがBBなのか)

DVDのレンタル事業を行っていました。

全米で9000店舗、従業員6万人の立派な会社でした。

※9000店舗というと、スタバの9倍ですw


こんな立派な会社ですが、破産しました。


理由は言うまでもありません、

DVDを借りる人なんかいなくなったからです。

インターネット、技術の進歩によって、

ビジネスモデルが急速に退化したわけです。


端的に言うと、それを破産に追い込んだのが

ネットフリックスというような感じです。

ネットフリックスは店舗を持たずに、宅配DVDレンタルを

やっていて、今ではストリーミングサービスをやってます。


宅配レンタルだったために、店舗を持ってないので

スムーズにストリーミングに移る事ができたんでしょうね。


このネットフリックス、アマゾンみたいな

「こちらの映画もいかが?」機能が素晴らしいと

言うことでビジネス書なんかにも良く出てきます。


しかし、ネットフリックスの素晴らしいのは、

そのデータベース機能(会員1600万人の趣向を把握)

ではなく、その会社の「文化」なんだそうです。


ちなみにそのネットフリックスの文化を語った

パワポがあるんですが、それは


「シリコンバレーから生まれた最高の文書の一つ」


とFacebookのCOOに絶賛されるほどです。

佐藤さんがその文書をツアーメンバーに事前に配って

くれたので、ぼくも読んでみました。そして気づいたのは、、、


ウチととても似ている


という事です。(ちょっぴり嬉しかったです(^^ゞ

例えば、


自由と責任

08242015.jpg














これがネットフリックスの文化の

根底をなしているようでした。なので、

ネットフリックスの従業員にはかなりの

自由度があるようです。

(例えば休みは自分で設定するとか)


ちなみにオモシロかった所を

いくつかピックアップすると、、、


「われわれはプロスポーツのチームであって

 子供のレクレーションではない」


プロのチームは成果を出さないといけません。

チームが勝つために、各メンバーは、己の能力を磨いて

チームに貢献しなければいけません。


ここで大切な事は、各メンバーは

成果に対して貢献できる能力がなければいけない。

という事です。


プロの野球チームとかをイメージしてみれば分かると思います。

自己の能力を磨かずに、チームに貢献できなければ、

その人は、外されていきます。そしてチームはチームとして、

各個人の能力を磨けるようにコーチを雇ったりします。


全ては試合に勝つためで、

仕事で言えば成果を出すためです。


8月の社内報でもチラチラ話が出てましたが、

よくウチでの仕事が「楽しい」という話を聞きます。

それは、とっっっても素晴らしい事だとは思いますが、

「楽しい」と言っても2種類あります。


1つは、成果を出す仕事が充実して「楽しい」のと

1つは、同僚とのお喋りなど「楽しい」と。


この二つの楽しさはどちらも「楽しい」という言葉で

言い表されますが、本質的には「充実」と「快楽」

英語で言えば恐らく「fulfillment」と「joy」の違いです。


fulfillment:

とは、何かを達成する、やり遂げる事から来る満足感で


joy:

とは、楽しい時間を過ごす事から来る満足感です。


2つは同じようで全く違います。

そして、言うまでもないですが、プロチームに必要なのは

fulfillmentです。気の合う仲間と楽しいお喋りをしてたら

joyを感じる事は間違いありませんが、必ず試合には負けます。


プロのチームに必要なのは、

お互いに「切磋琢磨」し合う事で、

お互いを磨き合うような関係です。


誤解を恐れずに言えば、

プロのチームは、友達でも家族でもないわけです。


ネットフリックスのプレゼンでも最初にそれが

示されていました。「チームであって家族ではない」と。

よく家族経営なんて事が言われたりするので、

それに対して明確にしたという事でしょう。


「成果を出せないから出てってもらわないと」

なんて事は家族に言うワケがありません。家族は

業績が上がらなくとも崩壊しませんが、企業は

崩壊して、跡形も残らなくなります。そして

家族の平均寿命は80年を超えますが、

企業の平均寿命は、23.5年です。

(しかもこれは長寿企業が伸ばしている数字です)


なのでわれわれは常に成果を出し続けないと

生存できないワケです。


もう一点、「友達」という言葉ですが、

プロのチームは「友達ではない」と先ほど言いましたが、

これは「友達になってはいけない」という意味ではありません。

個人的には、会社の同僚で友達関係ができるのは

とても良い事だと思っています。


が、それは「切磋琢磨」できる友達であるべきです。


「友達」という言葉は広範囲なので

「仲良しグループ」と言った方が的確かもしれません。


チームのメンバーは

「仲良しグループ」ではないと言う事です。

仲良しグループになると、「馴れ合い」が始まり、

馴れ合いが始まると、必ず個人の成長は鈍化します。


※ちなみに個人的には注意することも多々あります。

 「仲良しグループになっちゃダメだぞ」と。


注意しなければいけないのは、

馴れ合いになっている状況は大抵の人にとって

joy:楽しい状況で、これで良いと思ってしまう所です・・・


人は緊張するくらいの相手と一緒に居る時の方が

成長します。楽な相手と一緒に居るときほど、

成長は止まります。


経験的に分かると思いますが、

緊張している時の方が、人間の脳は覚醒していますよね。

緊張しすぎるのは良くない事ですが、適度な緊張感は、

脳の扁桃体を刺激して、記憶力、集中力がupします。


楽な相手と一緒に居る時は、

ある意味「休息」のような時間です。

「休息」してれば成長しないのは言うまでもなく、

だからと言って「休息」を取らなければ

オーバーヒートしてしまいます。


だから、楽な人と一緒にいる時間は必ず必要ですが、

会社で仕事をしている間、ずっと楽な人に囲まれてると、

会社でずっっと休息しているようなものです。


なので「友達」であって技術を競い合う「仲間」でもある。

このような関係が好ましくただの「仲良し」ではいけないという事です。

ビジネスの世界では「ただの仲良し」では、企業や部署の

成果が出なくて、必ず長続きしないのです。


忘れないで欲しいんですが、

「休息」も必要ですが、大切なのは「切磋琢磨」できる相手

「緊張感」を持てる相手と共に成長し、成果を出すことです。


プロスポーツのチームの例えは

とても的確だと思います。