2016.02.24 Wed

ダイレクト出版

根拠を持って考えよう

To: ダイレクト出版のみんなへ

From: 小川忠洋


根拠を持って考えよう


って、なんて当たり前のことを言ってるんだ?

って話ですが、ロイスがいつもよく言うんですが、


「常識が、常識的に実行されてるとは限らない。」


わけで、むしろ常識をしっかりと意識して実行することが

とても大切だったりします。

うちのベーシックスなんかもそうで、

これも見る人にとっちゃー「常識だろ」でおしまいです。


しかし、みんなも既によくわかっているように、

ベーシックスを常に実行するのは、簡単なことではありません。


「事実に基づく判断をする」


なんてのはその典型で、これを「常識だろ!」と思う人ですら、

大抵は「思い込み」や「主観」を基に判断している事が多いわけです。

(もちろん、ぼくも込みで。)


先週、システムの細かい機能についてのミーティングをした時のことです。


各部門から

「〇〇を実行する機能が欲しい」

という話を受けてて、その可否を判断するミーティングでした。


システム部門のマネージャーからそれぞれのイシューについて、

説明を受けるわけですが、ぼくが聞いてて感じたことは、


<<大抵の要件は主観に基づくもので根拠がない>>


ということでした。

もちろん、ぼく自身もマーケティングを担当していますから、

何をやりたいか、何を期待しているか?というのはよくわかります。


ただ、一つ一つ見てみると、じゃあ、その施策をやった結果

「期待した効果は上がったか?」という検証はされてないのがほとんどでした。


施策Aをやったら結果Bが出るはずだ。

という期待が、期待のままで、事実になっていないわけで

結果Bは、実際には出てないかもしれないのです。


余談ですが面白い話があって、

ある米国の小売超大手の会社が全米250の都市で

20年間、毎週日曜日の朝刊にチラシを入れていたそうです。


んで、ある経済学者が重役に「実験をしてみましょう」と持ちかけました。

つまり、全米40の都市をピックアップして

20の都市では、チラシなしでやってみる。

すると、


「あんた、正気か?」


「20もの都市で広告をやめたらCEOに殺される」


とのことでした。

そして昔、ピッツバーグで新聞社の新人営業が広告を取り忘れたことがあって、

その時に、夏にまるまる広告がでなくなりCEOが激怒したという事件があったそうです。

経済学者は、


「それで、その時の売上はどうだったんです?」


と、ごく普通の質問をしたら、その重役は


「そういえば、そんな検証なんてしてなかったな...」


と会社に戻って、データを見てみると、

その夏のピッツバーグの売り上げには何ら変化がなかった、、、

という衝撃の事実が分かりました。


つまり、250の都市で毎年20年間

無駄金をばら撒いていたってことになります。


「アホだなぁ」と思うかもしれませんが、

ぼくらも、この重役たちのことを笑うことはできません。


うちのカルチャーでは広告の効果検証はしっかりとやります。

だからこの会社のようなことは起きません。

しかし、それ以外の施策ではどうでしょうか?


あまりしっかりとした検証ができてないんじゃないでしょうか?


特に「これは効果があるはずだ」と

マネージャやスペシャリスト、あるいは役員など

チームの中で、立場が上の人が考えて実行した施策の場合、

「本当に効果があったのか?」という検証が

ないがしろにされる傾向があります。


自分の上司に向かって、

「お前のやったことは無意味だ」

というわけなので、なかなかのドSじゃないと

やりたいとは思いませんよね(笑)


冗談はさておき、自分より知識の豊富な人が専門分野で間違える、

などと普通は考えないもんです。

しかし現実は違って、間違えまくりなわけです。


ってか、間違えまくってこそ、早く成果が出せるわけですからね。

(Focus & Fail Fastです。)


特に、今までルーチンでやっていた業務に関しては、

「果たしてこの業務は効果的なんだろうか?」

と考えることは非常に難しいです。


なので、システムの機能でたくさん未検証の施策が出てくるわけでです。


マーケティング施策だけでなく、通常業務でも、

「果たしてこの仕事は効果を生んでるか?」

「価値を生んでいるか?」

「やる必要があるのか?」

と考えるのはとても素晴らしいことです。


仕事を増やすよりも減らす方が難しく、価値があります。


もちろん減らすのは、顧客に価値をもたらしてない業務です。

顧客に価値をもたらさない業務を減らし、

顧客に価値をもたらす業務を増やす。


これを常々、繰り返していかないといけません。


事実を元に判断する


というのは、数値的なデータを元に

広告の検証をしようという意味だけじゃありません。

ありと、あらゆる活動を「実際、効果はどうだったか?」

という検証をして、それを元に判断しよう

ということです。


せっかくなので、今週一週間、考えてみてください。


あなたの仕事で、

通常業務になってるが、効果を検証していないものはないか?

顧客に価値をもたらしてないものがないか?

止めれることがないか?